79th.浅間ミーティングコンクールデレガンスのバイク達
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〜 戸井田さんのレポートです 〜


第79回の浅間ミーティングは、素敵な五月晴れの中、和やかに開催されました。春のデレガンスは、ノンジャンル。13台が参加です。
BMW R100RS +オクトラン(サイドカー)980cc 1981年式

81年という事は、ツイン後期のモデルの。左ハンドル。

サイドカーって、車体の設計もさることながら、セッティングがとても重要。ひどい状態だと、真っ直ぐ走らない、真っ直ぐとまれない。メチャクチャハンドルが重くて曲がれない。って事になります。

その昔、実用車にリヤカーの様なカーを付け、畳や建具を運んでいたサイドカー?が殆どこんな具合。(笑)だから、最初にどんなサイドカーに乗ったかで、印象がまるで違うようです。
そんなところから、サイドカーは絶対ダメ。って言うライダーも多いけど、このモデルは乗りやすそうですね。

同好の士のことは書きにくい(笑)

陸王 RO 750cc 1951年式

陸王というメーカーは、戦争と政治の嵐に翻弄された感のあるメーカーですね。

そもそも大正12年から日本陸軍が輸入されていたハーレーの側車。昭和になって三共(今は第一三共というお薬屋さん)が輸入販売権をとって「日本ハーレーダビッドソンモーターサイクル(株)」を設立。その後ライセンス生産を開始。太平洋の雲行きが怪しくなって来たからか、社名を「三共内燃機」に変更。陸軍に納入開始を機械に公募で名前を陸王に変更、「陸王内燃機」となって戦争へ。

戦後1949年(ここから西暦にします。)に倒産。翌年昭和飛行機が事業を引き継いで生産再開するも10年で倒産。となるわけです。

だから、このROは生産再開翌年のモデルとなるわけですが、サイドバルブで15馬力。手動進角、手動油圧ポンプ。前進3段ハンドシフト、フットクラッチ。

ブレーキレバーも左に付いているからライダーは凄く忙しい。
コーナーを立ち上がると、
こうなるわけです。

同じ年式のBMWのR51/3が500ccで24馬力ですから、技術革新にはついて行けなかったんでしょうね。

デレガンスで走ったモデルはとても良いコンディション。毎日これに乗れるオーナーさんが羨ましいです。陸王だけでは無いのですから。

みずほ自動車 みずほMJ 249cc 1955年式

みずほといえば「キャブトン」ですよね。MJは1955年に発売された初の250cc。画像を見ると判りますが、2気筒500ccのキャブトン500のエンジンを半分にしたOHV。

この車体は、某ミュージアムに展示されていた車体で、「見える側は凄く綺麗だった」けど、中はグタグタだったとのこと。

マニュアルがあるわけでもなく、部品なんか残っていないばかりか、展示用に見た目は良くても、パーツはバラバラでそのままでは使えない部品や、作らなければならない物も沢山あって、レストアは大変だったそうです。

それをここまで仕上げてしまうオーナーさんの情熱と技術力には敬服いたします。
「2周持つか自信が無い。」なんて仰ってましたが、五月晴れの澄んだ空気の中、軽快なOHVサウンドを響かせながら走り抜けていきました。

今回のグラン・プリです。
ホンダ C111 スポーツカブ 49cc 1960年

ベースになったのは、その名も高き「ホンダ スーパーカブ C100」OHVの2バルブで、49ccながら4.5馬力という高性能に3段遠心クラッチで使い勝手も良くて安い!

そのカブのスポーツタイプが欲しい!という声に応えたのが、スポーツカブのC110。

新設計のプレスバックボーンフレームにアルミヘッドにハイコンプピストンで5馬力までパワーアップしたエンジン(なんとリッター100馬力越え!)をのせ、手動クラッチにアップマフラー、ニーグリップラバー付の大型タンクを載せたのが、C110。そのバリエーションのセミスポーツモデルが、ダウンマフラー、遠心クラッチのC111。という事になります。
キャブのインシュレーターがえらく長い気がしますが,単純にフレームの形状が変わってエアクリーナーボックスの一が変わったから。という事のようですね。キャブをシリンダー側に近づけて、エアクリーナーまでを長くした方が良い気がしますが,ホンダさんの事ですから,何か理由があるのでしょう。きっと。
それにしてもじっちゃんお元気で。来年は「傘寿」1934年式ですから恐れ入ります。1000kmツーリングも500km位にして,何時までもお元気でいて下さい。

ナンバーの色がオレンジだと話題になっていましたが、2種登録なのかな?今度聞いときます。

追記;ボーリングの上、C105のピストンを入れ、 55ccにボアアップして、黄色いナンバーで登録してあるとのこと、カブ1,000km等の時はその方が都合が良いとか。また、CB125Tのピストンを入れて60cc位にすると、さらに走りやすくなるんだそうですが、最近のボーリング屋さんは水冷に慣れていて、きちんと指定してあげないと空冷のクリアランスで仕上げてくれない。なんてお話しを、後日地元でいただきました。さすがに水戸藩カブは、奥が深いです。
なお、オレンジ色に見えるのは、水戸市のナンバーがある時期からあの色になったから、特にカバーをかけたりしているわけではありません。
モト・グッチ アイローネスポーツ 247cc 1953年式

1939年から、1957まで作られたモトグッチの水平シリンダー短気筒の「鷺」。500ccの「隼」とほぼ同じ構成です。250ccで13.5馬力。

当時としてはかなり先進的なデザインで、フロントは倒立のテレスコビック。(但しダンパー機能はなく、オイルは減ったら足すタイプ。)リアはトラス構造のスイングアームをエンジン下の黒いシリンダーの中に入ったスプリングで支え、後端にフリクションダンパーが付いています。
アウターフライホイールが有名ですが、これもクランクケースをなるべく小さくしたいためと思われます。大きくて重たいものは外に出しちまえ。という事かと。形が似ているから「ベーコンスライサー」と言われてますが、別に縁が鋭いわけでもなく、わざとやらなきゃ足に触ることはないようです。

それにしても、イタリア物は、何処をとってもいちいち格好良いよね。クランク下のオイルパンはオーナーのお気遣い。



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